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耐震偽装やライブドアのニュース*1を見るにつけ、95年に起こった二つの大きな出来事・・・阪神大震災とオウムによるサリン事件の残像を見ずにはいられないわけっすよ。それこそ今のぼくたちを覆っている時代の気分はバブル崩壊による景気の後退うんぬんなどではなく、95年以前と以降で区切られるべきなんじゃないかな、と思うのです。あのとき<肉体/精神><社会/個人>という二対が根ごと揺さぶられ、おまけにインターバルはたった二ヶ月くらいなわけでしょ。その強烈すぎるワンツーでKOされたぼくたちは、リング上に横たわって、うっすら意識を失ったままだったんじゃなかろうか、と*2。
ようやく意識がハッキリしてきたら、リングで寝てるあいだにITとか小泉とかアメリカのアホな大統領に、ずいぶんとつけこまれてたことに気づいたってわけだ。抵抗する気力すら萎えるほどにしてやられてた。でもね、失ったものを一気に取りもどそうと焦って躍起になればなるほど、より大きな失敗を生んでしまうのは常。だから本格的にヤバイ領域へと向かうのは、むしろこれからだろうか。*3
ちなみにボクの95年はというと、仕事のストレスが原因で十二指腸潰瘍になり、自宅で吐血&下血→救急車で病院へ搬送。結局、三週間ほど入院しました。肉体と精神、両方のリミットを否応なく認識させられ、今でもあの経験が重要なリミッターとして機能している気がします。個人史的にも物凄く重要な年なんだなあ、95年ってば。
We climbed and we climbed / Oh, how we climbed / My, how we climbed / Over the stars / To the top of Tiger Mountain / Crossing the lines to the snow
ぼくたちはとにかく昇った / ああ、どれだけ僕たちは昇ったことか / 星々をこえ / 虎山の頂上へと辿りつくために / 雪の領域へと踏み込みながら
Brian Eno "Taking Tiger Mountain"
from Album"Taking Tiger Mountain (by Strategy)"
訳:ミズモト

Taking Tiger Mountain (By Strategy)
- アーティスト: Brian Eno
- 出版社/メーカー: Astralwerks
- 発売日: 2004/06/01
- メディア: CD
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