フルクサスの中心メンバーであり、ビデオ・アートのパイオニアであるナム・ジュン・パイクが逝去しました。中学〜高校生の時、この人の作品に影響されて美大を志望したので、ある意味、この世界にボクを導いてくれた偉大なアーティストといえましょう*1
そういえば一昨年の秋。茂木淳一君のアルバムをプロデュースすることになったボクは、たしか二回目か三回目かの打ち合わせへ高校生の時に録画したあるビデオを持参しました。パイクが世界各国のテレビ局を24時間にわたって衛星で繋ぎ、世界中から同時中継される映像をパイクがライブミックスした、壮大なメディアパフォーマンス「TVオリンピック」の同録でした*2
液晶やプラズマに馴染めない、いつまでもテレビはブラウン管とお友達でいて欲しかったボクとしては、このタイミングでパイクが亡くなってしまったのは、なんかの啓示のような気もします。
グッドモーニング、ミスター・オーウェル
そして、グッバイ、パイクさん。ありがとう。

*1:どこにボクが辿りついたかは別として。

*2:日本で放送を担当したテレビ朝日は、そのうちのたった一時間だけを中継。出演は坂本龍一、司会は浅田彰、秋吉満ちる(現・マンデイ満ちる)がたどたどしい日本語で担当。日本はバブル前夜。まさにレーガノミクスの風が吹き荒れた、グローバリズムの時代。ハリウッドはふたたび大資本の投入で復活し、ブロック・バスター作品を量産。MTVやCNNが登場した80年代のメディア事情を皮肉るような作品でした。