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まずは本日23時から高円寺CLUB ROOTSで行います「Beautiful Challenge」へのご来場を心よりお待ち申し上げております。
さて本文。五月晴れの今日、ボクは何をしていたかと申しますと「HERO'S」の中継を見ながら、実家から送られてきた鰹のたたき*1をたっぷりのニンニク、タマネギ、ミョウガ、ネギ、大葉と共に平らげました。今まさにカラダからすごい臭気が漂っている気がします。
そして食後は思うところあって『マルホランド・ドライブ』をDVDで鑑賞。スターを目指す女優の卵というナオミ・ワッツの設定が「キング・コング」と同じだったことに改めて気が付いたりしつつ、何度見ても印象がそのたび変わるこの作品の素晴らしさにはつくづく感動してしまうボクです。
よく知られた話だけれど、この映画の前半はABCで放送を予定していた連続TVドラマのパイロット版として制作されました。しかしその計画が頓挫。フランス人のあるプロデューサーが劇場用映画として完成させることをリンチに提案し、30分ほどで閃いたアイディアを元に追加撮影/再構成され、ようやく完成したのです。リンチもDVDの特典映像の中で熱っぽく語ってるけど、それはどちらかというと音楽の作り方に似ています。要するにもともとサビだけ作ってあって、前後の展開ができてなかった曲に、あとからイントロ、Aメロ、Bメロ、エンディングなんかを付け加えて、一曲仕上げたというわけだ。そのような行程を経るうちにアレンジの方向性なんかも大きく変わっていっただろうし、結局リンチが意図していたような"曲"にはならなかったけど、彼はそのような変化をむしろ積極的に受け入れ、楽しんだのでしょう。できあがった作品は(当初の意図とはまったく違った)とびきりビザールでせつなく悲しいラブストーリーとなった*2。
来年公開予定の新作「Inland Empire」はローラ・ダーン&カイル・マクラクラン(ブルー・ベルベット!)をはじめ、ジェレミー・アイアンズ、ハリー・ディーン・スタントン、マイケル・パレ(!)など、キャスティングだけで名作の予感がビンビン。実際5年振りですからね。いやはや楽しみだ。
余談ですが。リンチに負けじと、ずーっと温め続けていたさまざまな作品をボクも今年はいろいろ世に問うていきますので、お楽しみアレ。