やっと買ったよ、バカ姉弟。連載を追ってない僕は、この五巻を読んですっかり最終回かと思いこんでたんだけど、そうじゃないみたいね。オールカラーとはいえ値段も高いし、できるだけゆっくり読もうと努力するんだけど、夏場の野外で食べるアイスクリームのように、アッという間に平らげてしまったわけ。ああ、美味しかったと、もちろんココロから楽しみつつも、短パンにポロポロとこぼれているコーンのカスを払いながら、一抹の悔しさだってトーゼンのことながら、ある。
今、唯一見ているドラマ「拝啓、父上様」なんかもそうなんだけどさ。マンガのコマ割りや映像の編集というのは、すなわち時間や距離といった物理的かつ現実的な束縛から、物語が含んでいる時間軸を解放してあげるための道具なわけだけどね。でもほら、MP3で圧縮した音楽に耳が慣れてしまうと、たまに同じ曲をCDで聞き直すとビックリするほど音が良かったりするでしょ。編集やコマ割りという圧縮から物語を解放してあげると、そこに触れている間、時間は間延びするどころか、アッという間に感じてしまう。高度資本主義世界の最後尾に生きるひとりとして、日々さまざまなモノや情報を圧縮したり端折ったりすることで、消化吸収の効率を上げていくこと自体は、全面否定する気なんてさらさらないんだけど、その短縮して稼いだ時間や気持ちの余裕なんかを、いったい何に使えばいいのかあやふやなままで、機械的に、片っ端から圧縮して、効率よく整理していくことだけに執心するのはごめんだね。
ちなみに僕が単行本が新刊で出るたびにちゃんと買っているマンガは次の通りです。まず岩明均ヒストリエ」(アフタヌーン)。岩明均は短編集などを含んで、全作品持ってるはず。山田芳裕へうげもの」(週刊モーニング)。彼の作品は初期の絵柄が粗い時代の作品に特別の思い入れがあります。「度胸星」が中途で終わって哀しかった。そして武富健治鈴木先生」(漫画アクション)は今、もっとも新刊を楽しみにしている作品。連載化は非常に嬉しいけど、無理せず地道にがんばってほしい。藤子 不二雄?「愛…しりそめし頃に…」(ビッグコミックオリジナル増刊)は、もう行くとこまで行って欲しい。そしてこれからの展開が気になる安達哲バカ姉弟」(週刊ヤングマガジン)・・・と、こんなもんか。あとは漫画喫茶でチェックしてる作品がいくつかと、毎週買ってるスピリッツ。
ふと思ったんだけど、漫画雑誌やコミックのたぐいは、できるだけ早く配信に移行して欲しいかも。刷り立ての漫画雑誌を読み終わって指先がインクで汚れてるのを見ると、いい年してなんだか淋しいもの。