昨日の日記にコマ割りや映像編集(モンタージュ)の話を書きましたけど、それで思い出しましたが、昨年のベストワンムービー「トゥモロー・ワールド」の超絶長回しはメチャメチャスゴカタヨ!*1
最悪の邦題と宣伝不足が原因でまったくヒットせず(多分ね)、昨年のうちに人知れず公開は終わってしまいましたが、個人的にはこれから見るすべての映画が「ビフォー・トゥモロー・ワールド/アフター・トゥモロー・ワールド」にハッキリ分かれそうなくらいの大傑作です。
ネットを巡回してみると、物凄い酷評(訳が分からない、ご都合主義的な物語展開がイヤ、など)と、諸手を挙げての絶賛(ひゃっほー!)に評価がくっきりと分かれてるのが面白いんだけど、僕はしつこいようですが絶賛フェアレディZ。オールタイムベストに入れても良いくらい大好き*2
3月に発売されるDVDまで楽しみにしてる人もいるだろうから、あえてネタバレになるようなことは書きませんが、ひとつアドバイスを書いておくと、車のハンドルを握っている間は車窓から見る風景をゆっくり楽しめないのと同様に、この映画を見ている間は運転=鑑賞に意識を集中すべきです。たとえ携帯電話が鳴っても、もちろん取ってはいけません(道交法違反)。特に後半の8分にも及ぶ長回しは「どう撮ったんだよ!」と、最初は驚愕しつつ見てしまうんですが、徐々にカメラの存在を忘れていく・・・映画を見ている僕らの目とカメラが完全に一体化するんです。僕たちが現実の世界を眺めている間、編集やカット割りで視覚が中断されないのと同様に、その映像(映画の中の現実)の中に放り込まれ、主人公達だけでなく、画面に登場するすべての人たちと<恐怖>を共有しながら、どうにかその恐ろしい場所から立ち去れないかと右往左往する。それはまるで悪夢で見る光景そのもの。
そして素晴らしい映像技術とSFという舞台装置が持つ、もっとも優れた側面・・・現実の位相をほんの少しだけズラし、問題の核心を顕わにすること・・・によって浮かび上がるメッセージは、観賞後、手のひらの汗が乾いていくのを眺めながら、じっくり考えればいいわけ。あえて無粋にまとめてしまえば「オメガマン」や「ソイレント・グリーン」の系譜を継承する、新しい傑作映画であることはまちがいありません。
なんかずいぶんとまた熱っぽい文章になってしまいましたが(笑)、みなさんも機会があったらぜひ見てください。

*1:最近なぜかマイブームの片言。

*2:僕のオールタイムベスト映画についてはいずれゆっくり書きます。