高いデジカメをぶら下げて、せっかく旅行に出かけているのにもかかわらず、空とか犬のアップしか撮ってない宮崎あおいさんを説教したいと考えている皆さん、いかがお過ごしですか? いや、まじめな話。親切に話しかけてくれた男の子のスナップくらい撮ってあげればいいのに・・・と思ったミズモトアキラです。
さて、海外のミュージシャン、アーティスト、DJ、放送局などが運営しているブログを巡回していて、ホントに目立つのが、先ごろ亡くなったカート・ヴォネガット・ジュニアへの追悼コメント。ある種の・・・リベラルでインテレクチュアルなアメリカ人にとってどれだけ愛された存在だったのかが、よくわかりました。
日本にもたくさんの固定ファン*1がいるし、文学的な評価も高いヴォネガットですが、絶版になっている作品が驚くほど多いんですよね。たぶん今日、普通に本屋へ行って、どんなにがんばって捜しても全部で10冊足らずの作品しか手に入らない。代表作の中でも『スローターハウス5』や『タイタンの妖女』、『猫のゆりかご』とか『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』あたりは購入可能ですが、ぼくが今読んでいる『ジェイルバード』も絶版だし、大学時代に初めて手にしたヴォネガット作品『チャンピオンたちの朝食』も手に入りません。*2
音楽と違って、一度絶版になってしまうとなかなかに厄介なのが書籍の短所ですが、せめて場つなぎ的な救済案として、電子図書のような形でどこかにアーカイブされていてもいいんじゃないかと考えたりもします。今は文字校正もPDFでやったりするし*3、「若いウチに読んでおけばよかった!」なんて本もたくさんある。第一、ひとが一生のウチで本を読むために使える時間って、ものすごく限られてるように思うんです。気に入った本なら後で絶対に買い直すはずだし、ちょっと安直な気もするけれど、けっして悪いコトじゃないはずですよね。
著者の立場からしても、それで印税が適正に処理されれば、図書館で借りて読まれたりするよりもありがたいんじゃないでしょうか。読んでもらえるだけで儲けモノなんだけど、ボクだっておこづかいのようにチョイチョイ小銭が入れば、それはそれでやっぱり嬉しいもの。あと、あえて昔の翻訳で読みたいとか、近ごろ流行りの<新訳>だって、高いお金出してもう一回同じ本を買うのに抵抗あるというか、なんか資源の無駄な気もします。そういうのも電子図書版で安く配信してくれたら喜んで買うけどな。考えてくれないですか、ハヤカワさん。*4

*1:爆笑問題太田光が熱狂的なヴォネガット・ファンなのは一部で有名ですね。

*2:もちろん古書店やオークションなどで手に入りますが、中にはプレミアが付いてる作品もあります。

*3:このまま印刷しないで出せるんじゃないかと、本気で去年思ったもの。

*4:ちなみに、日記のタイトルのキルゴア・トラウトヴォネガット作品に欠かせない架空の小説内作家。つまり、藤子不二雄先生のマンガに出てくる、フニャ子フニャ夫のような存在。ちなみにキルゴアは2004年、ブッシュが大統領に再選される・・・という予言を耳にし、将来を悲観して洗剤を飲んで自殺したそうです。ハイホー。