日経BPのサイトで立花隆が連載中のコラム。そしてその第二弾。ボクのような政治シロートでも容易に想像できることではありますが、ナントカ還元水や林道に関する談合なんかより、もっと大きな闇の中に本当の理由が潜んでいそうですね。


「人のなす悪事はその死後も生きのびる」(戯曲「ジュリアス・シーザー」三幕二場)


そしておなじ日、慶応病院にてZARD坂井泉水さんが転落死。
かつて司会をしていたテレビ番組「ロック・ザ・ルーツ」がビーイング制作だった関係で、彼女とはわずかながら関わりがあります。
ひとつはZARDのベスト盤に付いたノベルティのデザインを常盤響さんと一緒に手がけたこと。もうひとつはボクが番組用に選曲したDimitri from ParisのPV「Sacre France」を見てプロデューサーが気に入り、小西康陽さんがアレンジし、坂井さんがソロ名義で歌った「君の瞳に恋してる*1」のPVとジャケットが、くだんのDimitriを手がけたイラストレーターに発注されたこと・・・まあ、わざわざ書くほどもないエピソードなんですけどね。
それにしても。
あらゆるプライバシーがあっけなく晒されるこんなご時世に(松岡氏とは対照的に)裏の顔だけでなく表の側面においても実存が稀薄なままで逝ってしまったのは、ホントに凄いことだと思います。しかもそれは必死で守り抜いたというより、ほとんど誰も関心を持たなかったという方が正しい認識だという気も。
セミヌード写真集でお茶を濁していたレースクイーンが、日本でも指折りの人気アーティストに仕立てられたことと、アンディ・ウォーホルキャンベルスープの缶をシルクスクリーンに転写し、ポップアートに仕立てたことには、とても似通った精神があるとボクは感じるんですけどね。
そしてその実存同様、彼女が死にいたった経緯もいささか不可解ではあるけれど、事故と自殺の、あるいは意識と無意識のあいだにある、きわめて曖昧な領域。雨上がりの早朝、彼女はふとその中に取り込まれてしまったんじゃないでしょうか?

「デ・モルトウィス・ニル・ニシ・ボーヌム(死者については美点のほか語るべからず)」

心からご冥福を祈ります。

*1:ボーイズ・タウン・ギャングのカバーで有名なあの曲です。ベスト盤のボーナスディスクに収録され、限定版のアナログがリリースされました。小西さんによると、坂井さんに会うことなく曲は完成したそうです。