さて本日もメニュー紹介。
遅い昼ごはんでタラコのパスタ。バラコをフライパンで焼き、茹で上げたパスタとバター投入。黒コショウで味を整え、トッピングに刻んだ九条ネギ。夕食は新鮮なカツオのサクが買えたんで、それをまず叩きにして、ごま油+醤油+九州の甘醤油+すり下ろしたしょうが&ニンニクでヅケにし、ドンブリを作りました。ゴハンにはたっぷりのルッコラと大葉、白ゴマ、煎り酒なんかをまぜまぜしたので超ヘルシー。アッ!ちゅう間に出来る上、激ウマです。
そして仕事はデスクワークを中心に愛を叫んだので(古い)、空いた時間に録り貯めたドラマや借りてきたDVDを見ました。
先日NHKアーカイブスで再放送された、山田太一×深町幸男×武満徹という稀代のマエストロたちが制作した「今朝の秋」。
1987年放送のドラマなので、ちょうど20年前(ボクが高校三年のとき)。自分じゃそんな昔って気がしないんだけど、映像で切り取られた「1987年」の風景は、怖ろしく前時代的。この間に笠智衆杉村春子名古屋章加藤嘉など鬼籍に入った方たちも多いのですが、そんななかで倍賞美津子の変わらなさは異常。
思い立って調べてみると、この年にはアントンとの離婚が成立。翌年からはショーケンと同棲をスタートさせてるので、まさに狂い咲き状態。しかもミッコはこのドラマの中で、仕事にかこつけて家庭をかえりみない夫(杉浦直樹)に愛想を尽かし、自分自身も原宿(?)でブティックを経営。そして他にオトコを作りながらそれを隠し、夫へ離婚を迫るという、実にパワフルな女性を演じているのです*1
誰しもが彼女の(当時の)私生活を重ねたくなるような、マリコイシハラ顔負けの超超超スキャンダラスな役回りです。*2
終盤、笠智衆ピンキーとキラーズの「恋の季節」を、素っ頓狂な声で唄うシーンをたっぷりと見せた後、ラストシーンじゃほとんど台詞を語らせず、ああ、ああという相槌だけで場面を成立させてしまう脚本&演出が凄すぎ。山田太一から松竹大船の大先輩である小津への強烈なオマージュ。まさに歴史に残る傑作。堪能しました。

次に見たのはDVDで、日本版がアップリンクから出たばかりの「キル・ユア・アイドルズ」。ノー・ウェイブ系アーティストの貴重なライブが見られるってことで、スピーカーの音量を普段の倍くらいにしつつ、正座して見たのですが・・・うーん。
まず肝心のライブ演奏シーンはごくごく少なめ。証言者として登場するアーティストはアート・リンゼイ、グレン・ブランカ、リディア・ランチ、スーサイドのマーティン・レヴ、あとはスワンズのマイケル・ギラやジム・フィータス(懐かしい名前)、ソニック・ユースのサーストンとリー・ラナルド、などなど。
前半は当時に関する貴重な証言・・・リディア・ランチがバンド周辺の童貞たちの筆おろしに熱心だった話・・・などもいくつか飛び出すけど、だんだんとゼロ世代のニューヨーク出身バンド(ヤー・ヤー・ヤーズストロークス、ライアーズなど)がどうしたこうしたという話に飛び火。昔のニューヨークは良かったね的着地でお茶を濁しつつ、なんとなく終わってしまった。ああー消化不良!
歴史的名盤とされる1978年発表のV.A.「NO NEW YORK」が、リアルタイムで触れた人たちにとっていかに衝撃的だったかなんて、レコードだけで後追いした僕にはその何分の一も理解できない。この映画の制作者だって、単なるノスタルジーに染まらないように頑張ったんだろうけど、残念ながら単なるノスタルジーよりもつまらない話ばかりくっつけちゃった感じがする。
たとえば「NO NEW YORK」から三年後に作られた映画「DOWNTOWN 81」が数年前に公開され、そこに含まれていたDNAやジェームス・チャンス(ジェームス・ホワイト&ザ・ブラックス)の未公開ライブ映像を見たときには素直にノックアウトされたし、バスキアという存在を通して、さまざまなアーティストが縦横に繋がっている面白さがあった。まちがいなくそれは「キル〜」に最も欠けている部分だと思う。*3
そんななかでアート・リンゼイの変わらなさは異常(笑)。ギターも歌い方も髪型もメガネもナニもDNAの頃からまったく変化無しング。*4
ちなみにこの「キル・ユア・アイドルズ」は、ソニック・ユースのセカンドEP「Kill Yr Idols」のタイトルからの引用だと気づいた方も多いはず。ひさびさに聴いてみるかと思い立ち、レコード棚を探ってみたんだけど、全然見つからないんだ。
誰かどこの棚に入ってるか、知らない?

*1:その後、夫がガンを宣告され、その申し出を一旦取り下げるのですが・・・。

*2:これがアテガキだとしたら、太一は相当な鬼。まあこの役を受ける方も受ける方だが。

*3:ちなみにサントラ盤「DOWNTOWN 81」のライナーは僕が書いてます。どうぞよしなに。

*4:7、8年前にバアフアウトの仕事でアートにインタビューしたことがあります。その日、最後の取材者が俺だったんですが、エイベックスの取材用フロアに置いてあった高そうなソファーに横たわりつつ「悪いけど、疲れてるんで寝ながら答えてイイ?」って言われたのを思い出します。イメージ通り、頭の回転が速くて、ステキな人でした。