日付が変わったので、一昨日のことになりますが、キリンジのライヴを日比谷野音へ見に行ってきました。休日の日比谷はオフィス街を中心に、一種ゴーストタウン化していて、営業しているコンビニを探すだけでも、一苦労。もちろん晴れてくれたのはうれしかったけど、ビックリするほど蒸し暑く、夜になって冷えちゃマズイと、せっかく着ていったロングスリーヴのTシャツは、カンペキに逆効果。ちょっとした距離を歩くだけで、すっかり汗だくです。開演前からかなりの疲労感・・・。*1
客席を照らしていた灯りが徐々に落ちる。夕闇が濃くなるにつれ、いっそうヴォリュームが上がっていく虫の声と折り重なるように、あの懐かしいインストゥルメンタル・ナンバー「P.D.M.」が流れ出す。*2
1997年にインディーズ・デビューして以来、彼らの活動も今年でちょうど10年目。初期のアルバム三枚から選ばれた曲も多く*3、彼らの歩みはもちろん、並行して流れていった、ぼく自身の歴史、また消え去ろうとしていたいくつかの記憶さえ、否が応にもフラッシュバックしてしまう。思い出すのは、あの顔、あの場所、あの事、この事。
無論、このライブは単なる感傷の祭典として開かれたわけじゃない。そうしたレトロスペクティヴ(=これまで)を繰り出しながらも、最新曲がそこへたっぷりと織り交ぜられることにより、プロスペクティヴ(=これから)が、なおいっそう際だつ仕掛けになっていたのは、やはり10年という大きな節目にこそ、相応しい”コントラスト”だと感じ入った次第。
アンコールに応えて、最後に演奏されたのが、インディーズ・デビュー盤に入っている「茜色したあの空は」だったのは、ベタだけど、グッときたネ。*4

*1:泰行くんがMCでしつこいくらいくりかえしてたけど、実際に一雨来てくれたら、いくぶんか涼しくなったことでしょう。というか、おそらくイメトレの段階で、相当、雨を期待してたとみえる泰行先生のためにも、少しくらいは降ってあげて欲しかったね。まあ、これがほんとの「雨を見くびるな」ってことか。

*2:客入れ時にかかってたのは、アシュ・ラ・テンペル(だと思う)。

*3:汗染みは淡いブルース、Drive me crazy、唐変木のためのガイダンス、グッデイ・グッバイ、エイリアンズ、あの世で罰を受けるほど、サイレンの唄。終演後に彼らと談笑しつつ、この辺の話を振ってみると、意外やその10周年的な側面は意識してないようでした。そのかわり、ライトなレゲエ調にアレンジされていた「唐変木〜」に関し、「ナニナニ、ヤスユキ先生。夏の野外=レゲエだろ、みたいなアイディア出しちゃった?」と、ボクが軽口で突っこむと、「いやいやいや、まあ、普通にやっても面白くないかなあと思ったからさぁ・・・モゴモゴ」と、口ごもっておりました。ぼくは好きでしたよ、レゲエな唐変木

*4:ちなみにうちの妹は、当のインディーズデビュー盤を、発売日前に予約>購入したという猛者。不肖の兄(69年生まれ)としては、そんな妹(72年生まれ)も連れていってやるべきだったと反省。妹よ、スマン!