椎根和平凡パンチの三島由紀夫』に続いて、杉山隆男「兵士」になれなかった三島由紀夫』を読む。今から約四十年前、自衛隊のレンジャー部隊に体験入隊した三島の様子を、当時の教官たちがはじめて語ったドキュメント本。ボディビルや剣道、また当時は珍しかった輸入物のプロテイン*1で増強し、鋼のようにシェイプしていた上半身に比べ、下半身が弱く、そのアンバランスさを見抜いた現役の隊員から「みすぼらしい」とまで云われた三島の肉体。持久力にも欠け、マラソンの際には常に最後尾だったという。
子供の頃、ぼくが入っていたボーイスカウトの団長が元自衛官でした。つねに朗らかで温厚、柔和そのものの彼が、実は居合道の達人であり、真剣を用いたデモンストレーションをぼくらに見せた折りの、その鬼気迫る表情が忘れられません。
それにしても。三島に関しては、自宅をわざわざ見学に行ったり、評伝や評論のたぐいは好んで読むくせ、本人の著作にはすすんで手が伸びないのは・・・(苦笑)。

*1:胃腸も生まれつき弱かったので、飲んだあとで消化不良を起こした(笑)。