うちの父がオシムさんと同じ経緯(不整脈血栓が脳へ)で軽度の脳梗塞になったこともあり、まったく他人事とは思えないニュースだった。昨晩あたりから冬の冷えこみが本格化したことも、彼の体調へ影響したかもしれない。歴代の代表監督の中でもっとも実績のある優れた人だが、日本のサッカー界はあらゆる面で成長途上であり、そんな環境下で職責を果たすためには、彼がもう10歳若かったらと思わずにはいられない。
今年八月にスペインのクラブ、セヴィージャで活躍していたプエルタという選手が試合中に倒れ、そのまま亡くなった。心臓疾患による突然死だった。将来有望な、22才の若きディフェンダーであり、彼の恋人は妊娠していた。十全にメディカルチェックを受けているはずの現役選手さえ、あっけなく命を落としてしまうのだ。*1
サッカーに限らず、あらゆるプロスポーツは大きな意味において命をかける価値があると思うけれど、ほんとうに命を落とすようなことがあってはいけない。命のみちゆきを旅に喩えるなら、目的を果たしたあと、旅立った場所へと戻らなければ、それは旅ではない。サッカー人として、ひとりの人間として、彼はまだ旅の途中だったはずだ。ならば彼は自分の家へ戻らねばならない。自宅のあるオーストリアグラーツへ、そして故郷のサラエボへ帰らなくてはならない。旅人は死んではいけない、絶対に死んではいけない。オシムさんが命を落とすようなことがあってはならない。


シュワーボ、オスタニ/オシムの言葉
http://www.asahi-net.or.jp/~WF9R-TNGC/osimunokotoba.html

*1:応急処置でいったん意識が戻り、ロッカールームまで歩いて戻ったけれど、再び倒れ、病院に搬送されて息を引き取った。恋人は10月、彼の子を無事に出産した。