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水の上の鴨は気楽そうに見えるが、その水掻きはたえず動いている意で、人知れぬ苦労の絶えないことのたとえ。
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わずかに雪が降った今朝はやく、鴨沢祐仁さんの訃報を知る。12日に自宅で心臓発作(転倒事故)を起こし、独居だったため、遺体が発見されたのは18日だったという。
素晴らしいマンガ作家が若くして亡くなってしまったという事実そのものに対しては、もちろん心から悼みたいし、現にそうした気持ちでいっぱいだけど、その一方で、彼がここ数年に渡って書き続けてきた身辺雑記を読んでみれば、ぼくにはどうしても別の感慨が強く浮かんでしまう。ひとりで抱えて生きるにはいささか重すぎる、袋小路のような苦しみから死によって"解放"されたことへ、ほんとうにお疲れ様でしたと云う、ねぎらいの思い。われわれのあなたの作品への敬慕の念は、もう一生変わることはありませんから、ただ安心してしずかにお眠りくださいと云う思い。
それにしても。
ガロで活躍したマンガ家が亡くなると、たとえその人の熱心な読者と云えないような作家であっても、なぜかいつもズキリと胸に来る。才能があって、ナイーヴで、不器用な生き方をする人が多いからかもしれない。

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