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日曜、BShiでオンエアされた「立川談志10時間スペシャル」を見た。特に圧巻だったのは、この企画のために撮り下ろされた「居残り佐平次」。一般的に落語中継といえば、正面からのワンショットで寄ったり引いたりの平面的映像・・・つまりは電気紙芝居。して今回はハイビジョンカメラ五台を駆使し、家元自らがカメラワークにも細かいディレクション。頭上からの俯瞰ショットあり、ナナメ横からカメラ目線ありと、実に立体的なカット割りとなっておりました。かつて「現代落語論*1」で談志自身が理想型として語っていた「テレビ落語」のあるべき姿を、出版から四十年目にして具現化。*2
ほかの誰よりもまず自分自身が最高の観客である家元だから、無観客のスタジオ収録というシチュエーションの中で、余計なノイズに惑わされず、自らの分身=佐平次と存分に組んずほぐれつ・・・これァ会心の出来だったのではないでしょうか?
それにしても。七十二才、一時間弱の大熱演。死ぬ死ぬ詐欺だよ、ありゃア(by モリタタダシ)。

- 作者: 立川談志
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/04/18
- メディア: 単行本
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