新しい一週間が始まり、手から離れつつある仕事も増え、先週末のことを振り返る余裕がやっとできたかと思いきや、たまった疲れのせいか、ココロもカラダもやけに重い。うーむ。
とはいえ、面白いことがいろいろあった週末なので、がんばってご報告を書きたいと思います。
見てのとおり、長いよ。

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まず金曜日のGOODNITE。ゆく冬の名残とばかりに冷たい雨が一日中降り続き、天候的にはBADだったんですが、そんな中、わざわざ足を運んでいただいた皆さんの異様な盛り上がりで、正真正銘のGOODNITEになったんじゃないでしょうか?
moonwalk recordsを主宰するロジャーくんと、おなじみセニョリ〜ナさんという、ふたりの耳利きに負けじと、今回はとくに"腰から下に効く"イコライジングを深く意識してプレイしたかな。
CDからリッピングした音源や、ダウンロードしたファイルを使ってDJをするようになって、ぼくがもっとも杞憂していたのは、アナログより格段にレンジの狭い音源を使うことで、ある種の"ケミストリー"が消えてしまうことでした。
もちろんクラブプレイに耐えられなさそうなものは、リマスタリングして音圧や音色の補正をしておくのですが、やはり現場で鳴らしてみて、直感的に音を調整することがとても重要なのです。選曲やミックスを通して、DJは「音楽で物語を紡ぐ」なんて表されますけど、耳が痛くなるようなひどい音でプレイしては、せっかくの物語に聞く耳を持ってさえくれません。
イコライジングとはまさにDJの「言葉遣い」。耳の痛くなるような話でも、やさしい言葉遣いで心を込めて語りかければ、じっくりと聞いてもらえるのと同様、ぼくはいつも包容力のある音作りを目指しています。それがぼくのDJにおける"ケミストリー"の基盤です。クラブのサウンドシステムが悲惨な状態で、どんなにがんばっても改善が難しいこともありますし、酔っぱらったせいでそうもいかなくなったりするのですが、まあできるかぎり努力します。
CISCO閉店に際してぼくが書いたテクストは、予想以上の反響を得たのですが、ぼく自身にとって、このGOODNITEで掴んだフィーリングは、今後の大きな手応えになった気がします。

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午前五時にイベントは終了。しばらく店内で余韻に浸った後、渋谷駅に向かう。一度、湘南の自宅に戻って、午後からのトークショウにあわせて戻ってくるのは、さすがにきつかったから、井の頭線沿線の某駅に住んでいる妹夫婦の家で、シャワーと仮眠を取れるように頼んであったのです。約束の七時半まで時間があったため、駅前のマクドナルドで朝食を取りながら、呆けたアタマにカフェインでムチを入れつつ、WEEKENDERSのための予習をしばし。
目覚めた妹からメールが届く。昨日の雨が嘘のような良い天気。到着して玄関に入ると、小三になる姪っ子も待ちかまえてた。先月末がちょうど彼女の誕生日で、プレゼントをついでに持っていくと伝えてあったのでした。ちなみに彼女のリクエストは"イイにおいのするマジックペン"。イマドキこれを手に入れるのにどれほどの苦労を強いられたかを書き始めると、日記がさらになるので割愛しますが(笑)、運良く見つかって、12種類オトナ買いしたペンがまとめて収納できるかわいいケースと共に、贈ってやりました。
義務は果たしたので、はやくお風呂でさっぱりさせてもらい、ソファーでしばし仮眠しようとしたんだけど、すっかりテンションが上がった姪っ子に捕まり、ケロロ軍曹の双六で遊ぶハメに・・・(優勝しました)。
気がつけばすっかり昼過ぎで、入り時間が迫っている。行かねばの娘。

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小田急のダイヤが乱れていて、13時15分に会場のKスタ入り。整理券のために並んでくださっているお客さんの列が、見るからに伸びている*1。バタバタと仕込み作業を開始し、14時過ぎにはヤス先生が会場到着。ぼく以上にヘンな顔色をしているので、そのワケを訊いてみれば、興奮と緊張のあまり、ほとんど寝られなかったとのこと(笑)。とはいえ、今回は事前の打ち合わせも綿密だったし、なにしろヤス先生が献身的に動いてくれたおかげで、フタさえ無事に開けば、ゼッタイ面白いイベントになるだろうという自信はあったんだけどね。

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かくして、WEEKENDERSは午後三時にスタート。MCの青木さんに呼び込まれ、昨晩、ロジャーくんから貰った○浦元社長風の濃いサングラスをかけて登場。そしてヤス先生も「朝焼けは雨のきざし」に乗せて、軽やかに(というか足が地に着いてない感じで)登場。先ほどにも増して、ヘンな顔色(赤いところと青白いところがまだら)になっている。着ていたオシャレなジャケットは、すぐに暑くなって脱ぐ始末(落語家か)。
今回はいつもKスタのサイトで事前配布している「FIVE ELEMENTS」以外に、ヤス先生がメールで送ってくれた「11のメモ書き」を持って、進行しました。事前の打ち合わせで、それを5つのエレメントにまとめる作業をしたのですが、どうしてもそこからハミ出たり、端折ったりせざるを得なかったエピソードやキーワードも多かったんですよね。それらをできるかぎり織り込んでいけるように、今回は特に腐心しました。プロモーションに忙しい合間を縫って、わざわざ実家にまで取りに行ってくれた、中学時代の思い出グッズ「クイーン・ボックス」は当日が初見だったんだけど、予想以上の面白さ。キリンジのマニアックなイメージは、どちらかというと兄の専売特許的なところもありますが、音楽の趣味なんかも含めて、ヤス先生にもさまざまなこだわりというか、独特の感受性があって、それがキリンジというユニットに与えている影響というのは、かなり大きいのです。それをできるかぎり顕わにすることが、今回のイベントにおけるぼくの個人的目標でした。実際に成功したかどうかは、見てくださったお客さんの判断に任せるとして、ぼく自身はとても楽しめました。
ちなみにトークの落としどころとして、用意してもらった秘蔵音源は三つ。高校時代の友人と組んでいたユニット「Hermit Club」の音源。曲名は「ゼレニモ」。日本にもラトルズがいた!と大声出したくなるような、マージービート趣味丸出しの曲調で、本人は「よく出来たクローン(複製)以上の作品になっていない」なんて云ってましたけど、現在に通じるポップセンスは充分感じられましたネ。
そして残り二曲は、最新作のプロモーションも兼ねて、アルバム「7」に収録された「ジョナサン」と「Ladybird」のデモテープを公開。もちろん初蔵出し。「音作りを手伝ってもらう人たちに対して、言葉足らずになってしまうことが多いから、デモテープを作り込むことでそれを伝えている」という彼の意図が、ひしひしと伝わってくるような音源でした。と、いったかんじで二時間たっぷりお届け。立ち見の方が多かったので、大変だったんじゃないでしょうか。それに見合った内容になってたらいいんですけど。

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終了後は観覧に来てくれたモリタタダシやオオクボ☆コウイチ、ロック・ザ・ルーツの元ディレクターだった磯野くんといった友人たち、キリンジのマネージャー新保さんと共に、裏原宿の鳥料理屋にて打ち上げ。この日は深夜にふたり揃ってラジオの仕事が控えていた関係で、すこし遅れて兄・高樹も合流。その後に差し支えない程度・・・と云いつつ、わりとたっぷり飲み食いしてたので(特にヤス)、生放送ならではのハプニングを期待して、いろいろと我々から入れ知恵したのですが、そつなく乗り切ったようで、少々残念。*2

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表参道でタクシーに乗り込んだキリンジチームを拍手と万歳三唱で見送り、われわれは原宿駅へ。ようやく我が町に戻った頃には完全な深夜。なんとか家へたどり着き、お風呂に浸かったまではよかったものの、髪の毛も濡れたまま、寝床に倒れ込んでました。

そんなこんなで、ぼくの先週末を疑似体験していただきました。いかがだったでしょうか?

*1:結果的に今回は歴代最高の集客を記録しました。整理券が無くなり、入場をお断りした方も非常に多かったと聞きます。ほんとうにごめんなさい。

*2:写真は終了後の控え室にて。インディーズデビュー盤を予約して購入したという筋金入りのキリンジファンである妹と、子守歌代わりにキリンジを聴いて育った姪っ子9才。