お待たせしました、後編です。
二日目(6日)日曜日。正午にチェックアウト。
といっても、延長料金を払って、この時間にチェックアウトしたのはぼくと、このイベントに合わせて富山から遊びに来ていた千代鶴酒造の黒田くん。しかし黒田くんはぼくが道連れにしただけなので、つまりなんだ、寝不足で死にかけていたぼくのわがままであります。
勘のいい方ならお気づきでしょうが、なんと小西さんたちご一行は通常のチェックアウトタイムでホテルを出て、カフェでお茶をしながらぼくが起きるのを待ってくれていた、ということです!
そうです、これがぼくです。真実の姿です。これが江戸時代なら・・・いや、平成二十年でも打ち首モノですよ!
・・・と、まあとにかく。
ホテルにやって来たオーガナイザーのさいとう君によって、ぼく(と巻き添えの黒田くん)の生首は市内引き回しの上、目的地のカフェへと運ばれました。しかし、こんな礼儀も仁義もわきまえない四国の山猿を、小西さんはただ優しい笑顔で迎えてくれたのです(涙涙)。
で、さっそく昼飯はどこにすんべと相談会(ほんとに反省したの?)。
カツ丼、ステーキ、そば、うどん・・・などなど、いろいろアイディアが出た結果、決まったのは昨日の夕食と同じ「春松」(笑)。
さすがは食の自民党。さいとう君がすぐさま社長の関口くんに電話し、日曜のランチタイムという「かき入れ時」にもかかわらず、ばっちり席を作ってもらう。おまけに「鶏の唐揚げを食べたくない日はない」とうそぶくぼくのリクエストも伝えてもらう。*1

かくしてDJ&スタッフにマニアッカーズ・デザインの二人も含めての昼食会。注文したのはこれまたご丁寧に、昨日と同じバラ寿司。さすがは食の宏池会。それに小西さんからのリクエストで茶碗蒸しをプラス。
昨晩の盛り上がりを皆で反芻するうち、テーブルには料理がどんどん並んでいく。なんと昨日と同じメニューにもかかわらず、バラ寿司のトッピングが微妙に変わってる。昨晩はコース料理の中の一品としてシンプルに仕上がっていたけれど、今日はマグロの赤身なども乗っかり、メイン料理としての華やかさとパンチが加わっている。最高だ!
われわれは欠食児童のように食べ(イベント明けなのに)、追加で頼んだ唐揚げもむさぼり食い(起き抜けなのに)、誰よりも食べてるのがぼくと小西さんで(若者もっと食え)、大満足のうちに食事は終了。余った鶏の唐揚げはお土産にしてもらう*2
そして立ち去る我々を出口まで見送ってくれた関口君に対して、小西さんが「(入り口のメニューを指さしながら)次は土鍋御飯をいただきにきます!」とおっしゃった。さすがだ!


さて、食欲を満たしたところで、今度は物欲をたぎらせる我々が向かったのは、今、日本中でもっとも好ましく思っている古書店「赤坂堂」さん。小西さんは(おそらく同年代で趣味の合う店主が集めたと思わしき)マンガコーナーの品揃えに昂奮されておりました。*3
ぼくは以前から購入のタイミングを見計らっていた、和田誠肖像画集PEOPLE」と「PEOPLE2」を二冊セット(計2,500円)で。あとは帰りの車内用にリチャード・ブローティガン「愛のゆくえ(新潮文庫版・・・表紙はこちらの方が断然いいですね)」とナット・ヘントフ「ジャズ・カントリー(講談社文庫版・・・これはどちらの表紙もイマイチ)」をチョイス。これはそれぞれ300円と200円でした。


愛のゆくえ (ハヤカワepi文庫)

愛のゆくえ (ハヤカワepi文庫)

ジャズ・カントリー (文学のおくりもの ベスト版)

ジャズ・カントリー (文学のおくりもの ベスト版)



次はレコードだ!と盛り上がるも、唯一高崎に残っていた中古レコード店は先ごろ閉店。
そこで隣町の前橋に向かおうという話になったのですが、その道すがら、京都の恵文社とオリジナルブレンドの珈琲豆をコラボしている珈琲屋があると聞き、小西さん&新井くんとは一旦別れ、その店「tonbi coffee」へ行きました。

堀部くん(恵文社店長)、見てる〜?

お店の扉を開けた瞬間、ただ事ではない珈琲のアロマ。カウンター横にドデンと鎮座する銀色の大きな焙煎機。けっしてアクセスの良いとはいえない場所にありながら、カフェスペースは満員。応対してくれた店長さんに苦みやコク、甘さの好みを伝えて選んでもらったのは「ケニア」フレンチロースト。200gで1,000円也。これを群馬土産に、とオーガナイザーであるさいとう君がプレゼントしてくれる(涙涙涙)。富山からやってきた黒田君(新婚旅行は北欧)も奥様へのお土産にと、エスプレッソ向きの豆を購入。
匂いだけでいくぶん気持ちが上気した我々は、小西さんが待っている(掘っている)前橋のレコード店「WITH」へ向かう。


あれ? ここは八百屋ですか?
加えて、上の写真で推して知るべしな、いわゆるカオス状態の店内で目を惹いたPOP。

売りますではなく「10万円で買います」。額の中身の正体はいったい?

ほぼすべてのレコードが縦置きという過酷きわまりないレイアウトの店内で、ズボンの汚れもかえりみず、床に座りこみ、エサ箱と格闘していた小西さんの姿にふたたび涙涙涙涙。そしてその後ろ姿にはいつかどこかで見た、別の「中古レコードの鬼」の姿がダブりました。

2006年、今は亡きLAのレコ屋「RHINO」の店内に正座する内門洋さん。

それにしても。このレコード屋がある界隈というのは、いわゆる色街の名残であり、日曜の昼間なんてそれこそゴーストタウン。なんの交通規制もなく「人類が滅びた後の街」を舞台にした映画が撮れそうな雰囲気なのですが、それを考慮してもこの人影の無さは異常。華やかな看板こそたくさん出ているけど、近くで見れば貸店舗の張り紙だらけ。聞けばこの前橋は、いまや県庁所在地にもかかわらず、第二の都市である高崎市への吸収さえ望まれるほどのさびれっぷりだとか。
歴史も古く、雰囲気のある町並みも多く、またさまざまな文化人(萩原朔太郎糸井重里横沢彪NIGO茂木淳一など)を排出している土地でもあるので、奮起して欲しいのですが・・・。

以下、そんな「WITH」周辺で気になったお店たちを激写。


ちゃんと自分でも食べてるから安心しろ、というメッセージでしょうか。


新メニューは出来たけれど・・・。


「最近は新鮮な赤ん坊がなかなか手に入らなくてねえ」と、店主談。*4


織田裕二さんの声マネで読もう!


・・・と、まあこんな感じ。

そうこうしているうちに小西さんもレコ掘りを終了。この日の夜に行われたZONYのライブに駆けつけるということで、ぼくらとはここで別れ、新井くん運転のクルマで帰京。ひさしぶりの共演、そして数々の粗相。ほんとうに申し訳ありませんでした!と、再度この場をお借りして。

で、ぼくはふたたび高崎へ戻り、マニアッカーズ・デザインの事務所でM-ON!仕事の打ち合わせなど少々。夜8時に高崎を発ち、長野新幹線〜JRと乗り継ぎ、夜10時半に湘南の自宅へ帰宅。
風呂に入って、買ったばかりの「ジャズ・カントリー」を読みふけるうち、いつのまにか眠りの海へ。ブクブクブクブク。

*1:本店である前橋店からマッハで駆けつけた関口君は、なぜか「昨日、なんかヤラかしたのか!」「説教される!」と怯えていたという(笑)。

*2:これは自宅に持って帰るまでもなく、このあと訪問したマニアッカーズ・デザインの事務所で完食した。

*3:あやうく財布がカラになるところだった!とは小西さん談。

*4:もちろん冗句です。美味しそうな店でした。