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ぼくが生まれた昭和44年に「ひみつのアッコちゃん」が、つづいて「天才バカボン」のアニメ版が昭和46年に放映開始されたから、ぼくの赤塚体験はマンガ雑誌より、テレビが先でした。
初めて買った先生の単行本は曙文庫の「モジャモジャおじちゃん」。小学校一年のとき(昭和51年)に発行された本なので、たぶん親に買ってもらったんでしょう。バカボンでもレッツラ☆ゴンでもア太郎でもおそ松くんでもなく、こんなマイナーな作品集を小一の俺が選んだことに、自分のカルマといったものを感じなくもないけれど、他の赤塚作品や、その後、ぞくぞくと登場してくる過激なギャグマンガ・・・たとえば「マカロニほうれん荘」「がきデカ」、赤塚賞出身のコンタロウ、江口寿史、ゆでたまご、小林よしのりのハチャメチャな作品群と比べても、いくぶんペーソスの要素が強い「モジャモジャおじちゃん」のほうが、子供心にしっくりきてたというか、ずいぶん長く愛読した記憶があります。
ちなみにぼくのいちばん好きな赤塚キャラは、オカマの「カオルちゃん」。くだんの「モジャモジャおじちゃん」には、たしかお茶の師匠で出てきたはずで、バカボンをはじめ、いろんな赤塚作品にさまざまな設定で登場するキャラです。赤塚先生行きつけのオカマバーにでも、モデルが実在したんだろうね。笑えるけど、どことなく不憫で哀しいオカマのカオルちゃん。オールタイム・フェイヴァリットなキャラクターであります。
先述したように、ぼくが物心ついたときには、漫画家としてはすでに「余生」のような状態だったともいえる赤塚先生ですが、マンガNo.1とか改名騒動とか「ライブ・イン・ハトヤ」とか「面白グループ」のような伝説的仕事の数々は、これからも折に触れ、影響を受け続けていくと思います。
それにしても。恋女房をふたりとも一緒に連れて逝くなんて、並の男じゃないよ! 不二夫ちゃんはマザコンの鑑なのだ!
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