夏風邪でいささか体調が悪かったことを差っ引いたとしても、家を出るギリギリまで行くべきか行かざるべきか迷ってました。実は、先日お伝えした下北沢の洋食店「マック」問題。突然の閉店に驚いた常連客の惜しむ声に後押しされて、先週21日から本日までの6日間、さよなら営業が決行されたのでした。いちど閉店したお店が期間限定とはいえ、ふたたび店を開けるなんて展開、今まで聞いたことないし、とても驚きました。
で、一応、あんなふうに書いてはみたものの、やっぱり思い出は思い出として「俺は行きませんでした」と報告する方が100倍クールなのは承知の助。しかしですよ、オレのなかには元々、クールさの微塵も無いわけで、ヤボテンは昨日今日、始まった話じゃないと思い直し、間抜け面してノコノコ出かけることにしました。
・・・・・・と、家を出たのは良いけれど。ヤボテンの神は今日に限って、更なるヤボテンエッセンスをお見舞いしてくれまして、まず乗るべき電車に乗り遅れる〜次の電車を待ってる間に人身事故が発生〜藤沢で迂回〜横浜に迂回〜さらに渋谷へ迂回〜と、しまいには「迂回」という字が升酒を手にしたお侍さんに見えてくる始末で、結局、自宅から下北沢まで二時間かかってしまいました。

そして、着いたら着いたで、雨の中を一時間半待ちです。

これでちょうど一時間経過くらいの地点。

やっとこ店内に入りました。無論、冷房はまったく効いてません。ヤングなギャルの独り客が多かったのにビックリ。

苦節三時間半、ミックス1番(ハンバーグ&しょうが焼き)にありつけた! このハンバーグにかかってるトマトソースが実にUMAいんです。ちなみに相席になったヤングなギャル・・・・・・ではなく、ヤボテンな男子大学生風に話しかけられ、彼曰く「今日、初めて食いましたけど、けっこう美味いっすね」だって。


そして食べおわったとき、とても重大なことにぼくは気づかされました。
それは「寂寥感というものは、おなかいっぱいになれば意外に薄れてしまう」という事実。感傷的な気分はほとんど起こらないまま、マスター以下、スタッフの人たちにごちそうさまとひと声かけ、会計を済ませ、ふくらんだ下っ腹をさすりながら、狭い階段を上って、店をあとにしました。唯一、違った点は、いつもなら見向きもしない箸袋を、バッグに入っていた本のあいだに挟んで持って帰ったことくらいかな。
もちろん時間が経てば、自然に腹は減るわけで(現時点では夕食も食べ終えました)、その時にはまた寂しさが募るのでしょうが、きっと他人はそれをただの"空腹感"と呼ぶでしょう。
ともあれ、下北洋食屋マックよ、長い間、ごちそうさまでしたー。