24時間のお待たせでした。ということで、豊橋レポの第一弾です。
まず、愛知県豊橋市の総論的なところから述べさせていただきますよ。
新幹線の停車駅的には勝手知ったる浜松のおとなりなんですけど、近くて遠いはなんとやら。駅周辺の景観こそ(浜松と)共通するフンイキを感じこそすれ、旅のあいだに感じた潜在的エナジーといいましょうか、ヴァイブス(卍ライン拝)といいましょうか、エキス? フェロモン? まま、人間で云うところの「体臭」みたいな部分が、豊橋と浜松は根本的に違う気がしたんですよね。
たとえば浜松にもDJネグリジェさんを筆頭にして、きわめてユニークな人材の宝庫なんですが、性格はみんなサッパリしていて、なんというかこう「都会的」なんですね。まあ、そういう傾向が強いからこそ、彼らとはつきあいやすいんだと思ってます。ホラ、ぼくも負けず劣らず都会的でクールな男だからネ(ウィンク)。
かたや豊橋人はもっとおおらかで・・・いや、もっと正確に云えば、とても「ユルい」んです!
これに関しては地元のみんなもおおいに認めるところだったので、豊橋ピープルが遺伝的に備えている基本的な気質なんじゃないかと思ってますがね、ええ。
でも、それでいてバイタリティがあって、エネルギッシュ。特に妙齢のオバサマ方にその傾向が強かったんだけれども、ユルさとエネルギッシュさを兼ね備えてる人間がどんなに強烈か、ちょっと想像してみてくださいよ。どうしたって人間的な魅力は溢れるわけです。短い滞在期間で、出会った人の数もそう多くはないですが、実際、食あたりならぬ、軽く"人あたり"がするくらいの刺激を全身に浴びて、東京へ戻ってきたときにはヘトヘト。ライブの開場を待つあいだ、今まで味わったことないくらいの激しい疲労感と闘うハメになりました。

いや、そこまで疲れたのには別の理由もあって、それはまちがいなく自分のせいなんですよね。
これは今回の全行程をおさらいしながら、追々説明することにします。

初日。これから徹夜でイベントが控えてるっつうのに、わざわざ朝10時に家を出て、13時過ぎには豊橋へ到着してました。改札ではオーガナイザーの岡村君が待ち受け、もうひとりの同行者であるスミ君とは彼の車で合流。彼らふたりがレコメンドしてくれた「カク一(かくいち)」でさっそく昼餉。エビ天三本+野菜天+白身魚の天ぷら+他もろもろで八百円の天ぷら定食。美味でした!
そして食後は「カク一」の二軒先にある洋服屋「Morphine」を訪問。ミックスCD取り扱いのお礼を店長に述べたあと、ぼくらが向かった先は、豊橋からさらに直線距離で40km以上はなれている豊田市トヨタに派遣切りされた期間労働者を救うため・・・ではもちろんなくて、ヨシオちゃん(谷口吉生)が設計を手がけた豊田市美術館に連れて行ってもらったのです。


もちろん全国的に有名な美術館なので、建築シロートの俺ごときがくどくど言いませんけど、誰でもハッ!とココロ撃たれること請け合いの、スバラシイ施設です。
もともと挙母城というお城があった高台の場所を利用していて、敷地の外れにある駐車場は若干、坂下の位置にあり、そこからは美術館がまったく見えません。で、驚くほどこじんまりした坂道を看板の指示通りに上っていくと、いつのまにか眼前に本館の建物。
土地の出自を巧妙に取り込んだこの演出にはドキっとさせられました。しかもこちらを威圧するような感じではなくて、わりあい腰の低い感じで「いやいや〜驚かせるつもりはなかったもんでぇ、まあまあ、ようこそいらっしゃいましたぁ」てな調子で、わりあいのほほんとした感じがあるのも好印象。
雑誌などに掲載されていた写真を見ただけだと、じつにシンプルというか、のっぺりした印象の建物だったんですが、そこはさすがヨシオちゃん。特徴的なファサード、前庭に掘られた人工池の反射光、幾重にも組み合わされた垂直+水平の要素が建物へ接近するにつれて、そのパースペクティヴに想像もしないような変化を加えていきます。これはお見事!
で、肝心の展示の方はというと、ラッキーなことに12月末で会期を終える企画展「不協和音-日本のアーティスト6人」は、大好きな田中敦子さんの「電気服」や素描が出展されており、願ったり・叶ったり・してやったり。余談ですが、オーガナイザーの岡村君も美術事情に詳しく、ましてや彼の大好物が"熟女"ということで、無理を言ったつもりだった豊田市美術館詣では、全然彼にとって苦じゃないのでした。特にオノヨーコさんの作品「タッチ・ミーIII」(妙齢の女性の全身・・・唇や乳房、へそ、下腹部、ひざ、足指)を型どりし、柔らかいシリコンで再現された等身大の人体模型を、じかに触ってたのしむ作品)に触れている時の表情は至福そのもの・・・。ぼくはむしろ、美術館内に配置された案内係の女性が若く美しい方ばかりだったので、そちらへ目を奪われることも多かったのですが・・・いやはやとても楽しかったです。常設展もボルタンスキーやマグリットフランシス・ベーコンなど、これまた大好きなアーティストの作品が見られたので、おなかいっぱい。
もちろん建物内部のつくり自体もさまざまな趣向があって、展示物を追っかけながら、灯り取りの窓から豊田市街や鏡のオブジェが多数設置された庭が楽しめたり・・・隅々までIt Wouldn't Be Nice(素敵じゃないか)状態。

そして館外に一歩出ると、中庭にはより大きな人工池があり、ちょうどこの時間には夕焼けが映え、自然を取り込んだ作品のように魅せてくれます。うーん、行ってよかった!*1

*1:上の写真右は駐車場〜美術館の道横で、ものすごい存在感を放っていたフライドポテトの自販機「POTATO BOY」。誰が買うのか知らないけれど、この日もしっかり稼働中。