びっくりドンキーでハンバーグをパクついてたら、ドン!と、なにやら大きい音が響いたので木皿から目を離したぼく。これがホントのびっくり"ドン!"キー、なんてくだらないシャレを思いうかべつつ、まわりを一瞥。通路を挟んだ席のちいさな男の子がちょっと前から騒いでたので、てっきりその子のしわざかと思ったんだけど、彼は「グリとグラ」の絵本を熟読中。ぼくの完全な思い違い。ごめんな、ちびっこ。
で、店内に流れている音楽へ耳のフォーカスがあった瞬間、ドン!の正体が判明。



くだんのちびっこを含んだ家族連れ、さらにそのとなりの席に座ってる学生服姿のカップルは、溶けたチーズや熱々のパイナップルをトッピングしたハンバーグをつつくのに懸命。店内BGMに関心を寄せるはずもなく、皮肉に満ちたアンチ・ヴァイオレンスのメッセージ、ジョンの歌声とワイルドなファズギター、ニッキー・ホプキンスのごきげんなピアノソロに耳を傾けてるのはたぶんぼくひとりだけ。

凄い解決策を思いついたんだ、とお前は言う
ああ、そうかい
俺たちは喜んでそれを見せてもらうことにするよ
憲法を変えるつもりだ、とお前は言う
ああ、そうかい
俺たちが変えたいのはお前のオツムの方だけどな

革命ソースのたっぷりかかったハンバーグを平らげたころ、「Revolution」はフェイド・アウト。次に流れたのは「抱きしめたい(I wanna hold your hand)」でした。夕方のファミレスにはこっちのほうがだんぜんマッチしてる。でも、現在となっては「君の手を握らせてくれ」という無邪気なリフレインのほうが強力なアイロニーに聞こえてきて、びっくりドンキーのミョーに薄いコーヒーへ微妙な深みを与えてくれたのでした。