透明な頭をもつ深海魚デメニギス
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2009024001&expand

ぼくはこうした海中深くに棲んでいる、奇妙なフォルムの魚たちに昔から強い関心を持っているのですが、またまたストレンジな生き物がアメリカの海洋学者によって撮影されました。この子の名前はデメニギス。あたまの前方がヘリコプターのコクピット状に丸く張り出して、完全に透明です。もちろん中の器官は丸見え。眼のようにみえるふたつの黒い部分は呼吸器官で、蛍光グリーンのカプセル一対がほんものの眼。体調は15センチほど。まるでジェネラルシャドウとか変身サイボーグみたい!
写真だけでもかなりのインパクトなんですが、YouTubeに動画もありました。


http://ime.nu/www.youtube.com/watch?v=RM9o4VnfHJU&fmt=22

ニモとかポニョとちがって、にわかに友達になれそうもないこんな生き物の存在を知ると、地球って人間が暮らしてるエリア以外のほとんどは、生き物がこれほどまでシンカ(進化/深化/新化)するくらい厳しい環境であって、人間ごときが守らなきゃいけないなんて簡単に云えるほど、ヤワじゃないんだよなあ・・・って、つくづく思う。と同時に生き物のほうからも「オレたち、このヤサからそうかんたんに締め出されたりしないもんね」といった、したたかさを感じるのです。そうして地球と生き物の双方に対するおそれの感情・・・畏怖というか畏敬の念というか、要するに「畏れ入りました!」と、その場にひれ伏したくなるような気分が、ぼくのあたまの前方にもぷっくりと膨らんでいくわけで。*1
海底とか、あるいは地底の世界には、もっと本質的なレベルで地球の厳しさと繋がって生きている、このデメニギスのような、うつくしく不完全で完璧な生き物がうじゃうじゃいて、人間はまだまだ醜く完全で欠陥のある生き物として、観察力や想像力をよりタクマシクせねばならないでしょうし、とどのつまり、ジャミロクワイ云うところの"Emergency of planet earth"とは「地球の危機」ではなく、むしろ「地球の鬼気」と訳したくなる今日この頃なのです。

*1:横尾忠則さんは、少年時代に愛したベルヌの「地底探検」や、地底王国=アガルタ、あるいはシャンバラのイメージを絵の中によく取り入れていますが、それらの作品に付された解説文の中で、こうした「地球への畏怖」や、現代のエコロジー的お題目の軽薄さを、昨年の個展で書いてらっしゃったように記憶しています。