本日、十回目の更新、及び、通算107冊目の本がワニブックのリストに掲載されました。また、約5ヶ月ぶりに前園君との二人しゃべりでお送りするポッドキャストのVOL.2もアップ完了。前回同様、ヨケバナ(余計な話)が多くてやんなっちゃいますけど、それもまあ「結局はぜんぶシャレ」なんで、そこんとこよろしくお願いします。*1
そしてポッドキャストの中でもお話ししていますが、12月6日に前園君のお誘いでライヴを、そして22日からは恵文社の堀部君のお誘いで、年末恒例「冬の古本市」にワニブックとして初出店いたします。
前園君と堀部君はほぼ同世代で、ぼくから見ればひとまわり下の友人ということになります。このふたり、勉強家で趣味が良くてマイペースでのほほんとしてるけど頑固(たぶん)なところが共通してると思ってます。彼らに直接の面識はないと聞いていますが、ぼくに云わせれば、会う前から二人は友だち。こう書けば、カンの良い方なら「勝新の言ってたアレ!」とピンと来ているはずですが、こういう友情にはメールもサンシャイン牧場ツイッターも不要。だってもうすでにいろんなところで完璧に繋がってるわけだからね。

ぼくが古本って面白いなあと思う理由は、こういうフィーリングとどこか共通している。たとえば古本屋の店先で、気になった本をふと手に取った瞬間、いろんな情報がドバッとこちらへ流れ込んでくるわけです。本の内容が、っていう単純な話じゃなくて、たとえば、前の持ち主が気になる文章に線を引っ張ってたりとか、表紙がスレてるとか、ページの端っこがちょっと汚れてるとか、帯が無くなっちゃってるのに袋綴じは開けてないとか、そういう小さな痕跡ひとつひとつが本の生きてきた時間や暮しをあらわしていて、人間でいえば皺とか頭髪の残量とか昔の怪我が跡になっちゃってるみたいなもの。そういう痕跡がまた別の物語を伝えてくれるわけで、中身を読む前に、そっちを先に"読む"ことで、その本や元の所有者たちとも瞬時に仲良くなれちゃうのが古本の楽しさなんですね。
もちろんピカピカの新刊を書店で買う喜びには代え難いものがあるし、昔は書き込みがあるとか、どこかが汚れてる本なんて大嫌いだったんだけど、今ではそういう苦労した本ほどかわいく見える(笑)。

良い本と出会うたびに「やっと会えたね」と思い、売る側に回ったことで「サヨナライツカ」とつぶやき続けること、はや五ヶ月。ここまで煩悩の数ほどの古本を扱った中で、いくらぼくが「この本、面白いですよ」と熱心に勧めても、むしろぶっきらぼうなコメントを付けた別の本が売れたり、市価よりずいぶんお安くしたはずの本が売れ残って、あれはちょっと高かったかなぁと心配していた本が一瞬で売れていきました。まるでビートルズの「ハロー・グッドバイ」の歌詞(I say high, you say low / You say why and I say I don't know〜ぼくが高いと云えば、きみは低いと云う / きみがなんで?と訊けば、ぼくはわかんないと答える)みたいに。

なにはともあれ、いつなんどきお別れするかわからない頼りない店ですけど、しばらくはア・ドラウニング・クロコダイル・ブック・サーヴィスの旅に、まだ出会っていない友人としておつきあいくだされば嬉しいです。

店主敬具

*1:おしゃべりのちょうど半分あたりで流れるジングルは作詞作曲アレンジなどミズモトが全面的に担当しました。ぼくとゾニーの唄が少々ヤッツケですけど(笑)バカっぽくてけっこう気に入っております。