Adriana Evansの新譜『Walking With The Night』を、同時期に出たシャーデーの『Soldier of Love』より聴いてるかも。
彼女が2004年に出した『Nomadic』は女性R&Bシンガー物のなかで五指に入るほど大好きな作品で、思い出深いアルバムだったのに、2007年に出た次作『El Camino』が驚くほどつまんなかった。その反動が大きくて、なかば彼女の存在は記憶から消えてたほど。
AdrianaはぼくのなかでBebel Gilbertoなんかと近い印象があり(実際『Nomadic』のなかにもサンバ風のアレンジが施された大名曲「Remember The Love」とか「Midnight In Bahia」なんて曲も入ってる)、透明感があって、しなやかなハイトーン・ヴォイスは、それゆえドスの利いた姉御肌のディーヴァたちとは真っ向勝負しにくいというか、コンテンポラリーなR&Bシーンの最前線に立つようなタイプじゃなかったと思うのです。
それだけに今回のアルバムはMark RonsonとかMayer Hawthorne的な、いわゆる"レトロ・ソウル"の追い風を受けたサウンド・プロダクションがナウくもあり、懐かしくもあり、彼女の声にもぴったり馴染んでいて、聴いていると自然に四肢が伸びるような音になってます。
考えてみれば、鮮烈なデビュー、停滞、そして会心の復活作〜という流れもまた、米ソウル・ミュージック界のお家芸って感じがしますねえ。