血の子午線

今日も体調がすぐれず、せっかくの花見日和なのに、頭からブランケットをかぶって自宅で過ごしております。トホホ。
さて、そんな中、コーマック・マッカーシーブラッド・メリディアン』読了。1985年の発表以来、邦訳を待望されていただけあって、文句なく彼のベスト・ノヴェル。
くわしい作品解説は大場正明さんの書評を参照してもらうとして、この小説の世界観を微分し、培養し、独自に成長させたのが<国境三部作>以降の各作品になってるんだね。
あとがきで紹介されていたマッカーシーコーエン兄弟の対談が興味深かったので、あらためて調べてみたところ、Timeのサイトに原文を見つけました。
マッカーシー「君たちのやってみたいことで、実現できそうにないくらいドイヒーなことといったら何かな?(What would you guys like to do that's just too outrageous, and you don't think you'll ever get to do it? - Read more: http://www.time.com/time/magazine/article/0,9171,1673269,00.html#ixzz0kIwVu21M -)」
74才の老作家から挑発的に繰り出されたこのジャブを、カウンター気味に食らったコーエン兄弟。あきらかにタジタジとなっていて痛快(ブラッド・ピットと共に映画化しようとしたジェイムズ・ディッキー『白の海へ』についての言及でお茶を濁してる)。
この『ブラッド・メリディアン』も2011年の公開をめざして、トッド・フィールドが映画化に取り組んでるそうですが、果たして"Too Outragious"な作品になるかどうか…読めばわかると思いますが、今の技術を使えば"映像化"は100%できる。でもそれが映画として一般公開できる作品になるかどうかが、問題。
それにしても。10日ほどかけて読み終えたのですが、なんとか噛み砕いて、喉の奥に押し込んだだけというか、胃の中では消化が続いている感じ。まだ意識の三分の一くらいは血塗れた荒野を旅しているようで、風邪の症状も伴って、いささかボーっとしております。別の三分の一はまだ道東の風景に占領されてるもんだから、社会復帰にはしばらくかかるかも。