From Bookshelf To Everywhere

一年の中で最も大好きな一日…つまり大晦日を明日に控えて、浮かれ気分が抑えられません。
さておき、今年読んだ本…ワニブックのコメント書きのために読んだ本とか読みなおした本、雑誌やコミックなどは省き、なおかつ読書録がわりに使っているiPhoneアプリ(itemshelf)に記録を残してるものだけで、七十四冊でした。
その六割くらいが海外作家のフィクションで、五日に一冊くらいのペースならまあまあいい感じではないでしょうか。
英米文学ではやはり大好きなコーマック・マッカーシーの『ブラッド・メリディアン』には圧倒されました。このエントリーにも書きましたけど、いまだに"ブラッド・メリディアン"領にされているエリアが頭の中にあって、そこが時々ズキズキ痛むほどです。関連作として読んだジェイムズ・ディッキー『白の海へ』も理性の奥歯をガタガタ言わされるようなトゥー・アウトレイジャスな小説だったなあ。
あと映画がラジー賞レベルの出来で大いに落胆した『ラブリー・ボーン』(鑑賞当日の怒りっぷりはここ参照)は一読の価値ありだと思いました(特に女性)。
日本の小説はほとんど紹介してこなかったんですけど、尾崎一雄の『暢気眼鏡』は「えっ、こんなこと書いても小説になるんだ!」とビックリしました。百年以上前に生まれた作家が八十年前に書いた小説なのにね。「これが小説なら俺はもうすでに小説を書いているのかもしれない」と考えて、興奮しながら読んだ記憶があります。
パワフルな物語に身を委ねたくなる時もあるけれど、やはり文体のチカラを感じさせてくれる本かどうか、というのがぼくにとっていちばん大切な要素。来年もすぐれた文章とたくさん出会って、身も心もガンガン削られたいと思います。
パタッ(本を閉じる音)。