2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧
11月21日(日) CLOSING2009年から通算12年間借りていた自前のレンタルサーバを解約。ドメイン(akiramizumoto.info)の契約はもうちょっと先まであるが、そっちもこれ以上、延長なんてしないなんて言わないよ、なんて言わないよ絶対。情報の取り入れ口の主…
11月16日(火) ZIG-ZAGアッバス・キアロスタミのいわゆる《ジグザグ道三部作》───すなわち『友だちのうちはどこ?』『そして人生はつづく』『オリーブの林をぬけて』をプライムビデオで一気観。海外では三作に共通するロケ場所の名をとって《コケール三部作…
11月8日(月) こんな夢を見たどこかの街で仕事を終えたあと、別の街でも仕事の予定が入っていて、ぼくはひとりで電車移動をしていた。そして乗り換えの駅に着く。乗るべき電車が来るまで時間つぶしに構外に出て、コンビニへ行く。そこでコーヒーを飲んだり…
結論から先に書けば、見事な最終回だった、とぼくは思っている。リンチとフロストはクーパーとローラを巡る物語をひとつの……いや、永遠に続く壮大な輪(∞)として示すことに成功した。未来永劫残っていくであろう神話としてのツイン・ピークス。その壮大なる…
ドラマは残すところあと1本。この段階でいまだ全貌が見えないのはそれだけで偉業だ。異形のクリーチャーや残酷な殺人鬼ではなく、得体の知れないクリエイターの頭のなかのほうがよっぽど怖い(笑)。●メイフェア・ホテル ゴードンが自分の銃を見つめながら、…
先日『ブレードランナー2049』を見てきました。 25年ぶりの復活だった『ツイン・ピークス』を10年上回った約35年ぶりの続編です。 オリジナルと真面目すぎるくらい真面目に向き合った作品で、そこがむしろ長所にも短所にも感じたくらいでした。 未見の方のた…
●ビッグ・エドのガソリンスタンド やけに晴れ晴れとした顔つきで、昼下がりの大通りを歩いてくるネイディーン。 肩にはジャコビーの金色シャベルを担いで。 エドのスタンドにやってきた彼女は夫に対して、突如こう宣言する。「あなたを変わらず愛しているけ…
●サウスダコタ、メイフェア・ホテル 第12話に続いて、メイフェア・ホテルからスタート。 ゴードンが電話をかけている。相手はなんと……ルーシー。 ゴードン「ルーシー! きみはずっと(25年間)そこにいたんだな」 ルーシー「いいえ、ゴードン。うちにも帰っ…
このところアメリカのショービズ界を激震させている、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ騒動。 ワインスタインといえばミラマックス。ミラマックスと聞けば、反射的に思い出すのがクエンティン・タランティーノ。 デビュー作『レザボア・ドッグス』の配…
●サウスダコタ、メイフェア・ホテル FBIがサウスダコタの根城にしているメイフェア・ホテルの一室。捜査を終えたFBIチームがワインを嗜んでいる。 アルバートがタミーに〈ブルー・ブック計画〉についてレクチャーを始める。「1970年にアメリカ空軍は〈ブルー…
今週は新シリーズの放送が始まって以来、初めてのパターン。あ、ドラマではなく、ぼくの話。 初回放送日に新潟でイヴェント出演が入っていた関係で、深夜に打ち上げを終えてホテルに戻り、就寝前に半分、起きてから残りをスマホで視聴。帰宅後、録画していた…
この第10話はこれまで以上に、お子さまの視聴には配慮の必要なシーンのオンパレードだったけれど、途中からあることに気づいて、二回目以降はまったく違う印象で見直すことになった。 今回のキーワードは色。そして〈ウルトラヴァイオレンス〉。●ツイン・ピ…
●サウスダコタの郊外 ウッドマンの〈治療〉で蘇った黒クーパー。わりかし元気そうな足取りで田舎道を歩いている。身体中に血を塗りたくられたせいで、見た目はとんでもないことになってるけれど。 シャンタルと夫のハッチが、農場で黒クーパーの到着を待って…
Episode 1 ・巨人がクーパーに与えたメッセージ(430を忘れるな/リチャードとリンダ/2羽の鳥とひとつの石、など)の意味は?・このなかに出てくるリチャードとは、リチャード・ホーンのことなのか? では、リンダは?・ニューヨークに巨大なガラス箱を作り…
唖然、呆然。 テレビドラマ史……いや、映像史に残る60分間じゃないのかな?? 放送終了後、このコラムをいつも楽しみにしてくれている友人から「ミズモトさん、今週はこの難題に取り組むのですね。南無。楽しみにしてます♥」と激励だかなんだかわからないメー…
今度の新作を見ていると、リンチやフロストがどこまで最初から意図したことだったのだろう……という点について、ことあるごとに考えてしまいます。 たとえば、オリジナルシリーズで”ボブ”を演じていたフランク・シルヴァが、俳優ではなく大道具係だったことは…
今回のエピソードは最後まで見通すのがほんとうに大変だった……。 と言っても、けっして苦痛なわけじゃないんだけど。●ラッキー7・インシュアランスのオフィス前の広場〜ダギーの家 先週のエンディングからずっと同じ場所……職場の前の広場にある銅像の前でク…
初回から第4話まで一挙放送されたのが7月1日と2日だったので、じつに1ヶ月半以上も待たされた。 主演のカイル・マクラクランがプロモーション来日し、日本のメディアにも彼のインタビューなどが多数掲載されました(目にした記事はどれもこれも呆れるほどラ…
●シルバー・ムスタング・カジノ ミスター・ジャックポットこと、ダギー/クーパーの大当たりはまだまだ続いている。光が浮かんでいるスロットマシンに25セント硬貨を入れ、「ハローーー!」と叫びながらハンドルを回せば、即座に大当たり。 赤い部屋が見える…
●異空間 真っ暗な異空間を飛行しているクーパーから、唐突に第3話はスタート。 超高速で移動しているせいか、クーパーの全身はブルブルと大きく震え、背後を星々が飛んで行く。 ニューヨークのガラスの箱を閉めだされたあと、彼はずっとこの空間を飛行してい…
●サウス・ダコタ州バックホーン警察署 留置所のなかで、頭を抱えているビル校長。 そこへ妻のフィリスが、デイヴ刑事に伴われて、面会にやってくる。 檻の中では、監視も立てずに夫婦ふたりきりになっちゃったけど、アメリカの警察はこんなにゆるいシステム…
●オープニング前 Showtimeのロゴに続いて登場する”A RANCHO ROSA PARTNERSHIP PRODUCTION”という謎のロゴ。 この新作のために立ち上げられた制作会社かなにかだと思うけど、正体はよくわからない。 ”RANCHO(牧場)”と”ROSA(薔薇)”でダブルRと解釈できる。…
なにはともあれめでたいのである。 デヴィッド・リンチ降板騒動 1 なんて事件がのっけから起きて、一時はどうなることかと思っていた。しかも、全9エピソードと事前に伝えられていたはずが、どさくさにまぎれて全18エピソードに倍増することになったという。…
毎回あんまり長い文章ばっかり書いてると、せっかくの企画が息切れしそうなので、もう少し短く、気軽に書いてみよう。 ぼくも関わらせてもらった『マチボン』(SPC出版)が発売されたことだし、こっちも喫茶店特集で。せっかくだから、マチボンに未掲載店の…
三回目ですが、今回は二階の話。 いや、二階の話ではなく、実は一階の話なのだが。 まどろっこしいですね。 まあ、しっかり説明しますので。 店の名前は「イタリヤ軒」。 イタリアではなく、イタリヤ。松山のロコなら間違いなく言い分け可能な、有名な老舗の…
前回が「ぶたカレー」だったから……というわけではないけれど、今回もなぜか豚にちなんで、三津浜焼きのお店「とんとん」を紹介しようと思う。 三津浜焼きとは、明治時代に流行した一銭洋食の流れを汲んだ、街のソウルフード。小麦粉を水で溶き、薄くクレープ…
カレーと書くか、それともカレーライス(あるいはライスカレー)と書くかでメニューの印象は不思議と大きく変わる。それと同様にポークカレーと書くか、ぶたカレーと書くかで、食欲への刺激指数が変化するのもまちがいない。 で、今日のお昼にぼく食べたのは…
◎イントロダクション2002年にぼくが初めて出版した本は『D.J. ディスカバリー・ジャパン』というタイトルの、当時としては少し風変わりな旅の本だった。 というのも、ぼくはライターという職業をそれなりにやっていましたが、旅専門のライターでもなければ、…
10月31日(日) LIFE GOES ON定期的に行われる《自分が多数派じゃないことを確認させられるだけの行事》が終了。生活を土台から揺さぶられるような重大事が起きようと、5,800万人の票がゴミとなり、大事な書類がシュレッダー行きになる社会がこれからまたし…