ふら〜んと本屋へ立ち寄ったら、ハヤカワ文庫の100冊キャンペーンを展開中でした。復刊、新装、新訳版が取りそろえられて、なかなか魅力的なラインアップ。キャンペーン用の白い帯もナイス・デザイン。閉店間際だったのでゆっくり吟味する時間が無く、一冊も買わずにリーフレットだけ持って帰ったのですが、それをピラピラめくりつつ、気になったタイトルを数冊ピックアップしてみます。

アーサー・C・クラーク都市と星』マイケル・クライトンの翻訳を数多く手がけてる酒井昭伸さんによる新訳版。キャンペーンの目玉といえる一冊じゃないかな。むかし細野晴臣さんがこの小説を雑誌のインタビューかなんかで薦めてて、映画やアニメーションからSF小説の世界へ踏み込みたての頃(小学校高学年から中一くらいまでのどっかしら)に読んだはず。筋はまるで覚えてないけど、べらぼうに面白くて興奮した記憶だけはしっかり残っています。これは絶対買う!
ウィリアム・ギブソンニューロマンサー』白地を効果的に使ったコラージュがあしらわれたニュー・カバー。これも今回のキャンペーンを象徴する一冊でしょうね。発売直後(23年前!)に読んだきりですけど、iPhoneの時代にふさわしい新鮮な訳で読んでみたい気もするなー。
●ハリイ・ケメルマン『九マイルは遠すぎる 』平台からとりわけクールなオーラを放っていたカバーデザインは北園克衛に依るもの。積ん読でもいいから持っておきたい。
コーマック・マッカーシー越境』ハードカバーが長らく絶版で、オークションやアマゾンでも歯が抜けるくらいの高値で取引されてたことは、以前このエントリーで書いたことがあります。映画版『ザ・ロード』が11月に公開されますが、タイミングをあわせた文庫化。が、なぜに三部作の残り一作『平原の町』を一緒に出さないのか。一冊千円以上もする文庫なんてなかなか売れないんだろうけど、事情はどうあれ頑張って欲しかった!
あとロアルド・ダールの『あなたに似た人』とか、チップ・キッドが新装を手がけてる(未確認ですがたぶんそうでしょう)『ウッドストック行最終バス』もオススメ。ふだん積極的にミステリ、怪奇、幻想系の小説は読まないぼくでもかなり楽しめた本なので、この手に馴染みのない人でもきっと面白く読めるはず。
ちょうどアマゾンが書籍全タイトル送料無料のキャンペーンをやってるし、今週末から始まるシルバーウィークは読書三昧などいかがでしょうか?(超ユルい締め)